ウボンラチャターニーは、地図で見る以上にだだっ広い県。パーテム国立公園をはじめとする人気の観光スポットを回るには、車やバイクが必須です。
タイの田舎は交通マナーが悪いとか言われることもあるので、心配な人は市内からタクシーをチャーターして観光スポットを回るのもいいでしょう。
しかし、個人旅行でバイクを借りて観光した私が思うに、普通に運転できるのであれば、自由度の高いレンタカーやレンタルバイクは非常におすすめ。
今回は、レンタカー、レンタルバイクの方法やウボンラチャターニーの交通事情などを詳しく解説していきます。
レンタルバイクの借り方
それなりに観光客はいるものの、パタヤのように街中にレンタカー屋があふれているような環境ではありません。私はネットで色々検索した結果、信頼できそうなJay-Jay Car & Motorbike Rentals(ジェイジェイ)を利用しました。
街のほぼ中心にあり、ホテルの場所によっては歩いていくことも可能です。ちなみに、私はここから徒歩3分のT3 Houseという格安ホテルに泊まりました。
外観はこんな感じ。ピンクの看板がよく目立ちます。
レンタルバイクの必要書類は?
バイクをレンタルする際に必要となる書類は以下の通り。
- パスポート
- ホテル名と部屋番号
要するに、運転免許証は不要です。ホテルはレンタル期間中に変わる可能性もあるでしょうが、とりあえずレンタル時に宿泊しているホテルの情報だけで大丈夫です。パスポートはお店でコピーされるだけで、原本を預ける必要はありません。
なお、レンタカーの場合は免許必須。
レンタルバイクの予約方法は?
レンタカー、レンタルバイクは、直接店頭に行って借りられますが、事前に予約して行った方がスムーズかも。
予約は、
- 電話
- Line
のいずれかでできます。
オーナーの女性は英語も話せるので、チャットで英語で予約したい旨を伝えましょう。
ラインIDは看板に記載されているものでは登録できなかったので、Facebookでやり取りするか、Facebookの投稿ページにあるラインのQRコードを登録しましょう。
レンタルバイク、レンタカーの料金
車は1000バーツから、バイクは250バーツからレンタルできます。ガソリンはフルで入っているので、返却時にも満タンにして返します。
SNSを見ていると、結構割引してもらえそうな感があります。3日間借りるから、バイク3台借りるから、というのを交渉材料に、割引を言ってみるだけ言ってみてもいいかも。
ウボンラチャターニーは非常に広く、また走っている車も少ないので、スピードを出したくなります。せめて100キロを超えても快適に運転できるような、ホンダのCityかトヨタのVios以上がおすすめです。小さいのはスピードを出すとガタガタなって怖いので。
バイクは250バーツか300バーツの2択。間違いなく、300バーツの大きいやつの方がいいです。スピードも出しやすいし、ガソリン給油の頻度が異なるからです。
なお、バイクの場合はレンタル時に保証金1000バーツを支払いますが、返却時に丸々返ってきます。
レンタルバイクの注意点
メチャクチャ簡単に借りられますが、注意しなければならない点がいくつかあります。
事故は自己責任
保険などはないため、事故った場合は自己責任。個人の怪我はいったん置いておいて、バイクが完全に壊れたら、買いなおしになるのが一般的です。とはいっても、中古バイクである可能性が高いので、パタヤを例にすると、せいぜい1万~2万バーツくらいだと思います。
バイクの状態をチェック
恐らく、このお店のバイクは大丈夫だと思いますが、車検切れやタイヤ、ブレーキの不備などを借りる前に確認しておきましょう。遠方へ出かける場合は、一度市内で軽く乗り回してから状態を確認し、問題があればすぐにお店に戻った方がいいと思います。
警察はいます
バンコクやパタヤほどではないにしても、市内には警官はそれなりにいますし、検問も見ました。運転免許証がないのは自己責任ですが、ヘルメットをしっかりと装着し、スピードに気を付けていれば、まぁ大丈夫なはず。
ちなみに、市内を少し離れたら警察は全く見なくなりました。
時間は余裕をもって
8時オープンのお店ですが、私はウォークインで行ったので8時に行ってもまだ開いていませんでした。電話をして8時半くらいに来てもらいましたが、時間に関しては若干いい加減かもしれません。しかし、8時に借りると事前に伝えておけば、お店は時間通り空いていたはず。
反面、返却時間も結構融通してくれます。私は2日間(48時間)レンタルしたので、ルール通りに行けば、2日後の同じ時間までに返却することになります。多少の延長料金を払うつもりで1時間ほど遅れてお店に行ったら、ちょっと外出中ということでいませんでした。結局、ホテルをチェックアウトして11時くらい(3時間オーバー)に返すよ、と言ったらOKと言われました。
ただし、フライトの時間などで時間に余裕がない場合、このダラダラ感はイライラにつながるかもしれません。
ガソリン切れとガソリンスタンド
田舎道にはガソリンスタンドが少ないので、うっかりしているとガス欠になる可能性も全然あります。
こんなところでガス欠になったら本当に終わります。
田舎はガソリンスタンドが極端に少ない
私がレンタルしたバイクは、満タンの状態で70キロまで走れると言われました。市内からパーテム国立公園までは100キロ近く離れているので、往復で3タンク分のガソリンを消費することになります。
しかし、そう都合よくガソリンスタンドがあるわけではないため、残量が半分近くなったら、スタンドがあった時点で満タンまで入れるのが精神的に楽です。
幽霊ガソリンスタンドに注意
Google Mapで確認すれば、意外とたくさんのガソリンスタンドが見つかります。しかし、その全てが機能しているわけではありません。
給油機にビニールシートがかぶせられ、営業していませんアピールしています。しかし、Google Mapにはガソリンスタンドと表記されているので、マップが頼りになるわけではないのです。
安心できるガソリンスタンドの場所
もちろん、ここで紹介するスタンド以外にも、小さなスタンドはたくさんあります。
赤色がちゃんとした会社っぽいガソリンスタンド、緑がローカル系のガソリンスタンド。
おばちゃんがコーヒーを売る傍らで給油をしてくれるスタンドもあれば、きれいな女の子が給油をしてくれるスタンドもありました。ローカルガソリンスタンドは、総じてガソリンが高い。
普通のガソリンスタンドではリッター25バーツくらいのガソホール95が、ここでは31バーツです。
給油機を使わない、こんなスタンドも。おばちゃんがペットボトルに入ったガソリンをドボドボと入れてくれます。大きい方(40バーツ)で恐らく1リットルです。
なお、ローカルガソリンスタンドのガソリンは、ちゃんとしたガソリンスタンドのガソリンと比べると、明らかに減りが早い。パーテム国立公園エリアの自然系観光スポットを回るのであれば、PTなどのちゃんとしたところで給油するのが望ましいです。
ウボンラチャターニーの道路事情
道がめちゃくちゃ広いというわけではないですが、とにかく車が少なく、長い長い道が延々と続く、気の遠くなるような道路が多いです。
私は1日目に約250キロ、2日目は約350キロ、3日目の午前中で約50キロ、約50時間のレンタル期間で合計650キロを走行しました。広い県なので、真面目に観光すると、これくらいは走らなければなりません。
田舎のドライバーはマナーが悪い?
確かにマナーの悪いドライバーもいるかもしれませんが、スピードに関しては、ゆっくりダラダラと走るのはあり得ないと感じました。郊外は目的地までの距離がやたらと遠いため、スピードを出したくなる気持ちはわかります。
街中ではマックスでも70キロくらいで走行していましたが、郊外に行くと気づいたら100キロ近く出しているのが当たり前でした。そして、その横を猛スピードで追い抜いていく車も多数。スピードを出すのがマナー違反というのであれば、それはそうかもしれませんし、その前に法律違反です。
しかし、実際にウボンでバイクを走らせた身からすると、制限速度内で運転するのはちょっと難しい。一応、法定速度は80キロとかそれくらいだと思います。ほとんど守られていませんが。
車がめったに通らないので、後方ミラーを見るのを怠っていると、いつの間にか車がすぐ後ろまで来ているということも何度かありました。しかし、ドライバーはクラクションを鳴らすこともなく、無理やり抜こうともせず、私が気付いて道を譲ってからさっと抜き去るという感じです。
バンコクの渋滞でイライラしたドライバーよりも明らかに温厚で、マナーはいいのでは?と思いました。
バイク好きのライダーには天国
私は特にバイクに興味があるわけではないですが、そんな私でも、何もない田舎道を爆走できるウボンラチャターニーは非常に楽しかったです。
車がほとんど通らない道がひたすら続き、周りには大自然が広がっているので、ツーリングなどをするのにはもってこいの環境。
実際に、100キロ近くで走っている私の横を、すごいスピードで追い抜いていく大型バイクのグループなどもいました。バイクを飛ばしたいなら、ウボンラチャターニーはおすすめです。
車が少ないだけでなく、歩いている人も滅多にいないので、対人で事故を起こすということはほぼないはず。しかし、ハンドル操作を誤るとちょっとした怪我では済まないため、くれぐれも運転には気を付けましょう。
こんなところで猛スピードで横転しようものなら、誰かが気付くまでに数分かかり、救急車が来るまでに死にます。
なお、誤解のないように言っておくと、スピードを出すことを推奨しているわけではありません。交通ルールを守って運転しましょう。
夜間の運転は危険
夜になると、場所によっては真っ暗になるため、バイクはもちろん、車の運転も慎重に行う必要があります。
夜になると、昼以上に車通りがなくなり、別の意味で怖いです。これはまだ道路灯があって安心ですが。
真っ暗な道。自分のバイクのライトのみを頼りに進むしかありません。結構真っ暗ゾーンも多いため、さすがに猛スピードは出しにくい。
ちなみに、早朝5時台に走っていたら、道端に猫の死骸を数体発見しました。
人間にぶつかるような危険はほぼないと思われますが、動物は普通に出そうな雰囲気ですし、真っ暗闇で道のデコボコがいきなり現れると、ハンドルを奪われる可能性もあります。また、多分ないですが、こんなところで暴走族に絡まれたら誰も助けてくれません。
夜は特に気を付けて運転しましょう。
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