ジョグジャカルタといえば、やはりボロブドゥールが最も有名で、また最も人の多い観光スポット。
しかし、ジョグジャカルタ周辺には、意外にたくさんの見どころがあります。その中の1つが、ジョンブラン洞窟(ゴア ジョンブラン)。「ゴア」とは洞窟のことです。
洞窟の中では、こんな神秘的な光を見ることができるのです。もはや穴場とは言えないほど人がたくさんいましたが、他では体験できないスリリングで刺激的な観光地の1つ。
今回は、そんなジョンブラン洞窟への行き方や持ち物、注意点などを詳しく解説。
ジョンブラン洞窟の基本情報
まずは、ジョンブラン洞窟の基本的な知識をつけていきましょう。
ジョンブラン洞窟とは?
直径50メートル、高さ40メートルというこの洞窟は石灰岩でできており、200年ほど前に天井が崩落して出来上がったとのこと。
最も有名なのは、真っ暗な洞窟内部に降り注ぐ太陽の光ですが、当然晴れていないと、きれいな光は見えません。同様に、美しい太陽光が差す時間帯は限られているので、洞窟観光には時間制限が設けられています。
光のカーテンポイントまでは、真っ暗で足場の悪い洞窟内を歩いていかなければならず、これがかなり大変。しかし、他では見ることのできない幻想的な光を見れば、来てよかった!となること間違いなし。
ジョンブラン洞窟の場所
ジョグジャカルタの南西、約50キロの場所に位置します。
車で行っても2時間くらいかかるので、往復の移動、さらに現地での待ち時間で半日はとられます。
早朝出発のことが多いため、この日にボロブドゥールなどの他の観光は入れられません。ジョンブラン洞窟に行くなら、このツアーのために1日確保するつもりの方がいいでしょう。
私は同じ方面にあるこのツアーも同日に入れました。現地ツアーの多くもこれらを組み合わせているものが多いようです。
ジョンブラン洞窟への行き方
洞窟までは、自力で行くことも可能です。しかし、洞窟内部に入るためには何らかのツアーに参加しなければいけません。
例えば、レンタカーを借りて運転していくのもありですが、どうせ現地でツアーに参加するのであれば、初めから送迎付きツアーを利用したほうがいいでしょう。体力的にも。
朝は早いし帰りは疲れてるし、ということで、慣れない土地で運転などしない方がいいと思います。私は、ホテルで1日貸し切りのハイヤーを手配しました。
ジョンブラン洞窟の営業時間
営業時間というのは特にないですが、光のカーテンを見るのが目的なので、自然条件に大きく左右されます。
- 晴れていないと見れない
- 12:00~14:00じゃないと見れない
- その日の定員に達すると見れない
具体的には、これらを満たさなければいけません。そのため、第一に雨が降ったら諦めましょう。またきれいな光が見れるのが12時~14時なので、10時くらいから案内が始まり、順番に洞窟内部に降ろされていきます。
現地では、数十人のチームを組み、ワイヤーを使って順番に洞窟内部に降りていきます。ワイヤーは2人ずつ利用できますが、それでも1往復するのに数分は必要。
こんな感じですね。ゆっくりとは言え、数十メートルの穴に落とされるわけなので、高所恐怖症の人は怖いかも。
数十人が降り終わってから、ようやく洞窟内部に進んでいくことになるため、それだけでもかなりの時間を要します。
結論を言えば、晴れている日に8時前には現地についておきたいものです。
私も6時にホテルピックアップを頼んで、8時前には現地についていました。それでも、すでにたくさんの人が待機していました。
ジョンブラン洞窟の入場料
500,000ルピア。
- ヘルメット・長靴のレンタル
- 洞窟内のガイド
- 観光が終わってからのランチ
- ミネラルウォーター
この価格には、これらが含まれています。
ちなみに、これは2018年の情報。1日に入れる上限が決まっているので、今後知名度が上がって人が増えだすと、料金がさらに高くなる可能性も。
ツアーに組み込まれている場合は一緒に払うケースも多いと思いますが、自力、または車のチャーターなどで行く場合は現地で支払います。
ジョンブラン洞窟の持ち物
結構歩かなければならないので、持ち物はできるだけ最小限にするべきです。
【自分で持っていくもの】
- 水
- カメラ(スマホ)
- 懐中電灯
- 軍手
- 汚れてもいい服装
- 着替え
- リュック
懐中電灯はスマホで代用できますが、落としたら非常にショックだと思います。足元が泥なので、割れることはないでしょう。しかし泥の中に突っ込むことになるので、精神的ショックが大きいです。
水や軍手などは人によっていらないかもですが、何かを持って行くならリュックにすべき。歩く場所を間違えると転ぶので、両手を開いた状態にしておくのがおすすめです。
私の前を歩く白人女性は何度も転びそうになっていましたし、実際に転んで下半身がやばいことになっている人もいました。
一応、シャワーがありますが、使わなくても大丈夫な人も結構います。しかし、洞窟内は暑く、汗はかくと思うので、着替えを持って行って車に置いておくなどするといいと思います。
【現地で借りられるもの】
- 長靴
- ヘルメット
これらは現地に置いてあります。
ホースの水で適当に洗った長靴が、サイズに関係なく適当に置いてあるので、自分の足に合ったものを実際に履いて確かめましょう。
何度も言いますが、洞窟内部は足場が悪く、泥に長靴がとられてスポッと抜けることもあります。きつめのサイズがおすすめ。
洗ったばかりなので、当然内部までビチョビチョ。靴下は必要ありません。サンダルで来て、裸足でそのまま着用。戻ってきたら足を良く洗いましょう。
ツアー参加者は、ヘルメットの着用が義務付けられます。暑くて何度かとりましたが、何度も注意されました。
いざジョンブラン洞窟へ
それでは、ようやくですがジョンブラン洞窟に入っていきましょう。
まずは、地表から洞窟内部の入り口まで、ワイヤーを使って数十メートル降ろされます。いきなりハードな体験ですね。
これがワイヤー。この時点で不安になった人は、他のツアーに行きましょう。ただ、今まで事故がないとのことなので、何かあったらよほど運が悪かったということで。。。
1つのチーム、30~40人がワイヤーの前に集合し、2人1組で順番に降りていきます。ハーネスを上半身から股に通され、全員前かがみ状態で待機しているところ。
順番が近づいてきます。ちなみに、早く降りれば早く光が見れるということはなく、一緒に行く人全員が降りきってから、一緒に向かうことになります。
ワイヤーで降りた先にはゆっくりと腰を下ろすようなところも少ないので、できれば最後の方に降りたいところ。10時くらいに始まったワイヤー作業ですが、全員がそろったのは11時過ぎでした。
これが降りている最中。昇降中も余裕があれば、スマホで写真やムービーを撮ることができますよ。下には既にたくさんの人が待機していますね。
降りたところから上を撮影したもの。巨大な落とし穴に落とされた感じです。迎えが来なかったら終わりです。
チームがそろったら、順番に降りていきます。洞窟の入り口までは、若干急な下り坂。一応手すりはありますが、ここで転んだら怪我をするので慎重に。
洞窟内部から外を見ると、既に神秘的な光景が。巨大な穴から差し込む光や、自生する植物がいい感じです。
しかし足元はこんな感じ。歩幅に合わせてコンクリートか木材か何かが細い線路のように敷いてあります。しかし、その隙間に足を落としてしまうと、結構深いところまでズボッといくので注意。
基本的には、この通路のような通路でないような道を、みんなで1列になってゆっくりと歩いていきます。
道を外れるとこんな感じ。バランスを崩して道からそれてしまうと、ヌチャヌチャな泥の上を歩かなければならないので気を付けましょう。
ちなみに、これらは外の光が届く入り口付近で撮影したもので、さらに奥に進むと本当に暗くて足元が見えなくなるので、できればライトはほしいです。
一応ガイドの人がライトを持っているため、それを頼りに歩くのもいいかも。しかし、ガイドから遠いと本当に真っ暗になって終わります。スマホで代用できますが、落としたらパニックになること間違いなし。
こんな道をしばらく歩いていくと、前方に待ち望んだ光景が現れます。
真っ暗闇の先に、天から幻想的な光が降り注いでいます。ワイヤーで降りたところから、20~30分くらいです。
これこそが見たかった光。登山とは若干違いますが、苦労してたどり着いた分、大きな感動が。
穴から見える植物もいいですね。穴の下と上ではまるで別世界という感じです。
降り注ぐ光の下には、インドネシアの国旗。
光と国旗をセットで撮影しましたが、iPhoneを使っていたのでうまく取れませんでした。。。
もちろん、自己責任で一眼レフを持って行くのもいいですね。首からかけていればさすがに落とすことはないかもしれませんが、岩にぶつけたり転んだ時に台無しになったりするリスクはあります。
写真の撮影時刻を見る限り、この地点での滞在はおよそ45分。
数十人が一斉に到着するため、そんな短時間でちゃんと撮影できるか心配する人もいるかもしれません。しかし、10分も写真を撮りまくっていたらそのうち飽きるので、思う存分写真を撮ることができるでしょう。
あとは、来た道を引き返し、同じルートで今度は上からワイヤーで引き上げてもらいます。
これが引き上げてもらった直後の画。なんと、機械など使わず、人力で綱引きの要領でワイヤーを操作しているのです。近所の村人が。
そのため、ロープがいきなりちぎれない限り、機械的なトラブルで事故が発生するということはありません。
多分大丈夫です。
戻ってきて軽く足を洗ったら、ハイヤーの運転手がお弁当を用意してくれていました。まぁこのツアーについているやつですけどね。
素晴らしい体験をした直後、満足感の高い中、車に揺られながら食べた乾いたチキンはおいしくなかった。
ジョンブラン洞窟の注意点まとめ
最後に、ジョンブランを満喫するために気を付ける点をまとめておきます。
天候によって見れない
乾季に行きましょう。5月~10月くらいが安全。ただし絶対晴れるとは言えないので、こればっかりは運ですね。。。
時間制限と定員制限
ジョグジャカルタ市内に泊まる場合は、6時にピックアップでもいいと思います。ガイドさんや運転手に、その時期の時間の目安を確認し、どんなに早くてもそれに従うのが無難。
命の危険が伴う
今のところは大丈夫みたいですが、絶対に安全と言い切ることはできません。高所恐怖症の人や暗闇が怖い人はあきらめた方がいいかも。
小さいリュックに必要なものを詰め込む
どんなに運動神経のいい人でも、洞窟内では思うように動けず、思わず手をついてしまうことがあります。そのため、できるだけ両手を自由にしておきましょう。
理想を言えば、手には軍手をつけ、頭にヘッドライトを装着、首からタオルを巻いて動きやすい恰好、背中の小さなリュックには着替えとすぐに取り出せるところに水。
まぁ理想なのでここまでやることはないですが、洞窟内では気を付けましょう。
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