ジョグジャカルタ近郊の観光の中で、最も興味のなかったムラピ山観光。しかし、実際に行ってみると非常に楽しく、色々と考えさせられるツアーとなりました。
ホテルを早朝に出発すれば、ボロブドゥールやプランバナンと組み合わせて行くことができるので、1日でジョグジャカルタをできるだけ観光したいという人にもおすすめ。
ムラピ山(メラピ山)とは?
ムラピ山は、標高2911メートルの成層火山。20世紀にも何度も爆発が起こっており、現在も溶岩が流れ出ている場所があるという、考え方によっては非常に危険な場所。
最近では、2018年5月に水蒸気爆発を起こしました。幸いその噴火で死者は出ていませんが、しばらくの間の登山道の閉鎖、ジョグジャカルタのアジスチプト国際空港の滑走路の一時閉鎖など、様々な影響が出ています。
このように、活火山ではありますが、噴火なんてめったに起こるものではありません。また、ジープツアーは火口付近ではなく、少し離れた場所をジープで走りまくるというものなので、基本的には安全です。
ジープに乗って火山灰を移動
ムラピ山の近くには、たくさんのジープツアー業者がありました。私はチャーターした車の運転手に、そのうちの1つに連れて行ってもらいました。
こんなジープに乗って山を走りまくります。こういった類のツアーは色々なところで経験があるので、まぁボロブドゥールのついでに行ってみるか、というくらいで期待はしていませんでした。
ジープからの景色。火山灰の影響なのか、灰色になった山道を結構なスピードで走行します。
対向車とすれ違うと、こんな感じで土煙がすごい。そして、北斗の拳を連想させる、マスクとヘルメットの着用に立ち乗り。
もちろん外国人もいましたが、このツアーに参加するのはインドネシア人の方が多かったかも。
2010年の噴火跡を巡る
このムラピ山、2010年にも、死者300人以上、避難者13万人という、大きな噴火を起こしています。そして、今回のツアーでは、その噴火で犠牲となった村の1つを訪れました。
記憶の家、みたいに訳すんですかね。火山の影響をモロに受けた建物の一部をそのまま残しています。
2010年11月5日の噴火。時計が止まっています。
ここには、噴火が落ちついた当時の写真などが、いくつか展示されています。
バイクの残骸。熱や爆風などにやられたのでしょうか。かろうじてバイクらしき乗り物だったということがわかります。
これは、噴火の影響を直接受けたのか、噴火後に食料がなくなって餓死してしまったのかわかりませんが、ウサギのようです。
恐らくインドネシア人女性だと思いますが、非常に真剣に写真を1つ1つ見ていました。
単純にジープで走り回るだけのツアーだと思っていた私は、このツアーに参加して良かったと思いました。しかし、ムラピ山の歴史を何も知らずに来たので、もう少し勉強していれば、もっと違った気持ちで見ることができたでしょう。
ムラピ山を近くから望める絶景ポイント
ツアーは、ムラピ山がきれいに見えるビューポイントにも連れて行ってくれます。なんと、ムラピ山から約2キロという近さ。
火山前は、美しいムラピ山をきれいにおさめられる撮影ポイントになっていました。
残念ながら、完全に雲に隠れていて何も見えませんが、雲がなければ火口のくぼんだムラピ山をはっきりと見ることができます。
ちなみに、この下には掩体壕があり、噴火時にはたくさんの人々が身を隠していましたが、煙霧で窒息死してしまったとか。。。
ちょっと私の英語力のせいで100%理解できませんでしたが、ガイドさんはそのようなことを言っていました。
もう少しで見えるところだったんですが、こればかりは非常に残念。
ムラピ山ジープツアー詳細
今回は、ホテルで申し込んだ個人ツアーに、このムラピ山が組み込まれていたので、たまたま行くことができました。初めは乗り気じゃなかったですが、非常におすすめです。
利用したホテルについては、こちらの下の方に書いています。
ツアー概要
- ツアー代金 35万ルピア~
- ツアー時間 1時間~
業者によって異なるかもしれませんが、ジープツアーには、短距離、中距離、長距離、サンライズの4つがあり、私が参加したのは短距離。
短距離コースには、以下のポイントが含まれています。
- 火山で壊滅した村
- ムラピ山絶景ポイント&掩体壕
- エイリアンロック(顔に見える岩で何か有名みたいです)
- ムラピ山絶景ポイント2
コースが長くなると、当然回るポイントの数も多くなります。恐らくもっと遠出できるんじゃないでしょうか。
最長で2時間半、値段も50万ルピアくらいしたと思います。
ツアー代金に含まれるもの
- ドライバー兼ガイド
- ヘルメット
- マスク
ジープにはもちろんドライバーが付きますし、そのドライバーがガイド、写真撮影までしてくれます。撮り慣れているからか、その辺のインスタグラマーより写真がうまかったです。
英語が普通に話せるので安心です。
ツアー参加は服装に注意
基本的には安全なツアーですが、まず間違いなく汚れます。とにかく火山灰が半端ない量。窓のない車で走ると、モロに体が砂だらけ。
もちろんそのまま色が付着するということはないと思いますが、汚れても良い服装、特に白い服装とかは避けましょう。
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