アユタヤを観光するなら絶対に外すことのできない遺跡、ワット マハータート。
日本語ではマハタートと言われることが多いですが、タイ語ではマハータートと伸ばされます。
菩提樹にからめとられた仏頭が有名で、「ここを訪れなければアユタヤに行ったとは言えない」と言い切れるくらいの遺跡です。
そんなワットマハータートの歴史や注意点、見どころなどを紹介していきます。
ワット マハータートの基本情報
名前(日本語) | ワット マハータート |
名前(英語) | Wat Mahathat |
名前(タイ語) | วัดมหาธาตุ |
営業時間 | 8:00 – 18:00 |
休業日 | なし |
入場料 | 50バーツ |
観光所要時間 | 25分 |
ワットマハタートの入場料
外国人の拝観料は50バーツ。
1日でその他の入場料が必要な遺跡を回るつもりなのであれば、220バーツの1日券を購入するのがお得です。
- ワット マハタート(50バーツ)
- ワット ラーチャブーラナ(50バーツ)
- ワット プラシーサンペット(50バーツ)
- ワット プララーム(50バーツ)
- ワット チャイワッタナーラーム(50バーツ)
- ワット マヘーヨン(50バーツ)
この6つの遺跡に入れるので少しお得。該当する遺跡のチケット売り場で購入できます。
ワットマハタートの意味
ワットマハータートは、次の3つの単語に分けることができます。
- ワット วัด(wát)‥寺院
- マハー มหา(ma hǎa)‥大きな、偉大な
- タート ธาตุ(tʰâat)‥物質、元素
マハーとタートを繋げると「偉大な物質」となり、要するに入滅した釈迦の遺骨や遺灰を指す単語となります。
そのため、アユタヤのワットマハータートが最も有名ですが、実はタイには色々なところにマハータートの名が付く寺院があるんですね。
有名なところでは、スコータイにある同じ名前のワット マハータート、バンコクの第一級王室寺院であるワット マハータート ユワラート ランサリット(通称ワットマハータート)などが挙げられます。
ワットマハタートの歴史
ワットマハータートの建立にはいくつかの説があります。
- アユタヤ王朝の創設者であるラーマーティボーディー1世(在位1351年~1369年)によって建てられた(大航海時代叢書〈第II期 11〉オランダ東インド会社と東南アジア参照)
- アユタヤ王朝2代目・5代目のラーメースワン王(在位1369年~1370年及び1388年~1395年)の時に建立に着手した(アユタヤ王朝年代記2006年参照)
- 1374年(ビルマ暦736年)に、アユタヤ王朝3代目のボーロマラーチャーティラート1世(在位1370年~1388年)によって建てられた(アユタヤ王朝年代記 ルアン プラソート版(タイ語)参照)
ただし、最終的に寺院が完成したのは、ラーメースワン王の時代だと言われています。
その後、24代目ソンタム王(ボーロマラーチャー1世 )の時(在位1611年~1628年)に仏塔の上部が落下、1631年に塔が崩壊するも、1633年に27代目プラーサートトーン王によって修復されます。
しかし、1767年にビルマ(ミャンマー)の侵攻によって、ほとんどが破壊されました。遺跡内に並ぶ首のない仏像が、戦争の激しさを物語っています。さらに、現チャクリー王朝5代目のラーマ5世(チュラロンコン王)の時代にも、2回崩壊して現在に至ります。
古い書籍が多いですが、ウェブサイトだとHistory of Ayutthaya(英語)にかなり詳しく書かれているので、時間がある方は見てみてください。
ワットマハタートでの写真撮影マナー
アユタヤの遺跡には、ところどころに立ち入り禁止や登るの禁止のような看板が置かれています。
マハータートでは、それに加えて、写真を撮る際に気を付けなければならないことがあります。
- 菩提樹の仏頭と一緒に写真を撮る際は、仏頭を見下ろすようなアングルでの撮影禁止
(自分の頭が仏頭の下に来るような角度で撮る) - 頭部のない仏像に、自分の頭をおいての撮影禁止
(他の遺跡でも同様です)
すぐ横に警備員みたいな人がいるので、このルールを知らずに撮影したら、多分すごく怒られます。マナーを守って気持ちよく観光しましょう。
ワット マハータートへの行き方・地図
アユタヤの中州のほぼ中央に位置するので、場所はかなりいいです。
自転車でも、他の遺跡とまとめて回ってしまうことが可能(詳しくは後述しています)。
ワット マハータートの3つの見どころ
世界遺産アユタヤを集約したような遺跡なので、見どころはかなり多いです。
ここでは、その中でも特におすすめの3つを紹介。
- 菩提樹に包まれた仏頭
- 首から上がない仏像
- 破壊された遺跡群
順番に紹介していきます。
菩提樹に包まれた仏頭
ワットマハータートと言えば、というよりも、アユタヤと言えばこの菩提樹に包まれた仏頭。
ビルマに侵攻されたアユタヤは、ほとんどの遺跡を破壊され、仏像は首から上が切り落とされてしまいます。
当時の仏頭部分には金箔が貼られており、ビルマは戦利品としてそれを持ち去っていったと言われています。
その時に持ち去られなかった仏頭はアユタヤ中にたくさん残っており、この有名な仏頭もそのうちの1つ。
長い年月をかけて、菩提樹の根に取り込まれ、今の状態になりました。
ちなみに、あまり有名ではないですが、ここから3キロほど北にあるワットプラガームには、菩提樹に浸食された門があります。
夕暮れ時に訪れれば、太陽が門の向こうに沈む神秘的な雰囲気に包まれます。
自転車でも行けないことはないので、時間があるなら寄ってみましょう。
首から上がない仏像
壊滅的に破壊された遺跡、上半身がなくなっている仏像は、アユタヤ中にたくさんあります。
このワットマハタートにも、仏頭部分だけがなくなっている仏像が多く並べられており、戦争の激しさが伝わってきます。
破壊された遺跡群
メインの回廊をぐるっと回るだけでも、破壊された部分をたくさん見ることができます。
しかし中には、修復されている仏像なども。
当時の戦火の激しさを伝えつつも、美しい姿で残る仏塔も多数。
サッと見るだけなら10分、15分で回れてしまう遺跡ですが、せっかくアユタヤを代表する遺跡を訪れるなら、ゆっくり滞在して歴史を肌で感じてみるのも面白いと思います。
一緒に回れる周辺の観光地や寺院
場所がいいので、自転車でも効率的に周辺の遺跡を回ることが可能。
- 北に徒歩3分‥ワット ラーチャブーラナ
- 道を渡って向かい‥ブッサバーカフェ
(ワット ラーチャブーラナがきれいに見えるカフェ) - 同遺跡駐車場横‥サノー アット アユタヤ
(公園がきれいに見えるテラスを持つカフェ) - 西に2キロ程度‥
▸ウィハーン プラモンコンボピット
▸ワット プララーム
▸ワット プラシーサンペット
など
なお、バンコク発のアユタヤを効率的に回れるツアーに参加してしまうというのもあり。
ワットマハタートはアユタヤの代名詞ともいえる遺跡なので、基本的にはどのツアーにも必ず組み込まれています。
アユタヤとセットで、ピンクの象や水上マーケットなどを回るツアーも超人気なので、1日でバンコク周辺の主要観光スポットを制覇してしまうのもありですね。
アユタヤ観光に役立つページ
アユタヤの基本情報
ツアーを使ったアユタヤ観光から、個人で回る時のおすすめルート、その時に使える有名な遺跡などをまとめたページなどです。
アユタヤでおすすめのホテル
ツアーを使えば効率的に回れますが、アユタヤを隅々まで回りたいなら2泊くらいはしたいところ。
以下のページでは、ジャンル別で評判の良いホテルばかりを集めています。
アユタヤの名物グルメ
アユタヤの名物と言われる、川エビ、クイッティアオ ルア(タイラーメン)、ロティサイマイ(お菓子)を紹介しています。
アユタヤの人気カフェ
バンコクに負けず、アユタヤにもオシャレなカフェはたくさんあります。
寺院巡りの休憩でカフェに入ることを考えているなら、以下も参考になると思います。
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